海外ドラマ「SUITS (スーツ)」で英会話 シーズン1-1 <Lesson 1>

どうして簡単な単語ばかりなのに海外ドラマを観ててもすぐに理解できないか?

それはネイティブがよく使うフレーズ (カタマリ) としての意味を知らないから。

このブログでは海外ドラマ「SUITS (スーツ)」に出てくるセリフを通して簡単そうであまり知らない、なのにネイティブがよく使う表現を取り上げていきます。

ビジネス・日常シーンで使える英語表現 <Lesson 1>

① be in jeopardy

<ハーヴィ>
Well, Gerald, I specialize in troubled situations, and when I left here at 7:00 P.M., this deal wasn’t in jeopardy, so I’m just trying to figure out what happened in the interim.

いいか、ジェラルド。俺の専門はトラブル解決だ。7時にここを出た時はこの取引に何の問題もなかった。その間に何があったのか知りたいのはこっちの方だ。

上記英文音声

★jeopardy は「危機、危険」という意味。be in jeopardy で「危機に陥る」
転じて「問題がある」状況を表します。

その他の語注
interim だけでも「の間」。in the interim で使います。
似たような表現に in the meantime もあります。

② get a grasp on

<ジェラルド>
Well, now that you’ve got a grasp on what’s happened in the goddamn interim, what are you going to do about it?

これで、その間の状況は分かっただろ。で、どうするんだ?

上記英文音声

★grasp は「つかむ」という意味の動詞。ここから「〜を把握する、理解する」という意味が生まれてきます。grasp には名詞型もあり get a grasp on で「〜を理解する」という意味で使います。

③ the ball’s in your court

<ハーヴィ>
I’d say the ball’s in your court, but the truth is, your balls are in my fist.

決定権はお宅にある。だが、実際は俺がお前をコントロールしてるんだ。

★the ball is in your court は文字通りに訳すと「ボールはあなたのコートにある」。
テニスやバレーボールの試合中、ボールが自分のコート側にあれば、これからどう打つか、どんなコースを狙うか、ゲームの支配権はこちら側にあります。
ここから転じて ball is in someone’s court は「物事の決定権を持つ」という意味で使われます。

その他の語注
ちなみに your balls are in my fist は balls と複数形になっていることから「男性の大事な〇〇タマ」の事だと思われます。fist は握り拳のこと。
したがって、your balls are in my fist で「お前の〇〇タマを握ってんのは俺の方だ」→ お前は俺の支配下にある、って意味になります。

「決定権はそっちにあるけど、実際にお前を支配してんのは俺の方だぜ」ってことです。
日本語字幕では出せない原音の面白さが分かると海外ドラマが100倍面白くなりますね。

④ to put it out there

<ハーヴィ>
Now, I apologise if that image is too pansy for you but I’m comfortable enough with my manhood to put it out there.

なよなよしてるように見えたなら申し訳ない。だが、念の為言うが俺は十分自分のことを男らしいと思ってる。

★to put it out there は「試しに言ってみるが」とか「念の為言っておくが」という意味。今回のように文末で使うこともできるし、文頭で使う事もできます。

put, it, out, there どれも中学校で習う単語ばかり。だけど put it out there になると知らない表現に変わっちゃうんですよね。

その他の語注:
pansy (なよなよしている)
manhood (男らしさ)

⑤ get one’s act together

<マイク>
I’ve got to stop getting stoned. I’ve got to get my act together.

クスリやめて、しっかりしないとな。

★get one’s act together で「しっかりと行動する」という意味になります。
これもすべての単語は簡単なのにカタマリになると意味が分からない単語ですね。

その他の語注:
get stoned (クスリでハイになる)

⑥ in the middle of something.

<トレヴァー>
We’re in the middle of something.

大事な話の途中なんだ

★直訳:何かの途中なんだ
これなんてまさに直訳したら意味?な代表格ですよね。
something = 何か という訳でしか習っていない日本人は something を条件反射的に「何か」と訳してしまいます。
ただ辞書を調べると「重要な事」という意味がしっかりと載ってます。

たとえば他にも He is something in the company. だと「彼はこの会社の要職についている」となります。

簡単な英語だからと言って馬鹿にできないですね。恐るべし something

⑦ get off

<ハーヴィ>
What time do you get off tonight?

何時に仕事終わるの?

★日常英会話のテキストで出てくる get off と言えば「バスなどを降りる」という意味で使います。
ただ実際のネイティブの会話では get off を「仕事が終わる」という意味でよく使います。

⑧ Consider it done.

<ハーヴィ>
Consider it done.

任せておいて

★直訳すると「それは終わったと考えて」
自分に任せてくれたら、その仕事はもう終わったと考えて、って意味です。
仕事ではめっちゃ使う表現なので是非覚えておいてください。

⑨ gave someone one’s word

<マイク>
Dr. Schrager gave me her word, she wouldn’t poison you until January.

Dr. Shrager は1月までは投薬しないって約束してくれた

★give someone one’s word は直訳すると「単語をくれる」
これは promise (約束する) と同じ意味になります。

その他の語注:
poison は「毒」という意味の名詞で使うことはよく知られていますが、動詞で「毒を盛る」という使い方もあります。
ここでは直前のマイクの祖母の Because they’re trying to poison me. (先生は私に毒を盛るつもりなの) というセリフを受けて投薬 (dose) ではなく敢えて同じ poison を使ったマイクのセリフになります。

⑩ live up to one’s potential

<マイクの祖母>
I know life has been hard for you but you’re not a kid anymore and I want you to promise you’re gonna start living up to your potential.

大変な人生だったってことは分かってるわ。でももう子供じゃないんだし、あなたらしく生きて欲しいの。

★up to は「〜まで」のように最大限を表す表現です。なので up to your potential は「あなたのポテンシャル最大限まで」という意味になります。
転じて live up to one’s potential で「〜らしく生きる」のように使ったりします。

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